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決勝大会の本焙煎 |
11月5日から3日間、東京の八王子セミナーハウスで開かれたSCAJ(日本スペシャルティコーヒー協会)主催のJCRC(ジャパン コーヒー ロースティング チャンピョンシップ)2014の決勝大会に参加しました。
コーヒー焙煎の個人技術を競う全国大会です。
大会はWCRC(ワールド コーヒー ロースティング チャンピョンシップ)に出場する日本代表を選ぶために開催されるため、JCRCのルールもWCRCに準拠しています。
今年は来年6月にスウェーデンで開かれるWCRCへの出場権をかけて、全国から50人の焙煎人が参加しました。参加者には生豆が送られ、締切日までに焙煎豆を提出。この焙煎豆をカッピングという手法で味をチェックし、ここで選ばれた焙煎豆を提出した12人が決勝大会に臨みます。
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八王子セミナーハウス |
ウェブサイトで予選通過を知った時は、確かにうれしかったです。
しかし、そこからが大変。普段使っていない焙煎機を使うし、焙煎記録を取るソフトウェアも扱います。生豆鑑定も競技項目です。生豆の比重や水分含有量も測定するようです。
普段やってないことばかりで、競技内容に対する不安が増すばかり。競技で使うデータ記入用紙はWCRCと同じ英文のフォームで、すぐには理解できない項目もありました。
一時は本当に胃が痛くなりました。
ともあれ、お店を休ませていただき、決戦の舞台、八王子セミナーハウスへ向かいました。
決勝初日に出発すると、時間的に間に合わない可能性があったため、前泊です。
そして初日を迎え、まずはオリエンテーション。ここで具体的な説明を受け、かなり安心しました。
競技会ですので、当然ながら、自分の競技項目が終了するまではもの凄い緊張と重圧を受けました。
その反動で、最終競技の本焙煎が終わった瞬間は、脱力感とともに大きな安堵感を得ました。
最終的には焙煎豆のカッピングで審査されます。このカッピング、つまり各選手が提出した焙煎豆がどんなカップ(味)に仕上がっているか、が評価されます。ブラインドで審査され、純粋にカップだけをみますので、とてもフェアと言えます。
競技の結果、優勝者は福岡・豆香洞の江口さん、準優勝は福岡・COFFEE COUNTYの森さん、第3位は東京・ONIBUS COFFEEの坂尾さんに決まり、江口さんは世界大会への出場権を得ました。私は10位でした。
福岡・豆香洞は2年前の日本一、そして昨年の世界チャンピョンである後藤さんのお店で、2人目のチャンピョン誕生です。江口さんにも世界チャンピョンになっていただきたいです。
決勝進出が決まってからは、とても緊張し、決勝戦はさらに疲れましたが、競技の合間や食事時に全国から集った焙煎人の方々と深く濃い話をすることができ、とても有意義な時間を過ごせました。
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結果発表を待つ選手たち |
この大会は“手弁当”で大会を運営するSCAJの役員、審査員、ボランティア、焙煎機、測定器や生豆を提供するスポンサーの方々によって支えられています。これらの方々に対し、改めてお礼申し上げます。そして日本の焙煎技術がさらに向上することを願っています。