2012年3月26日月曜日

匠たちの技

できあがったカウンターの基礎。カウンターの内側と客席側に高さ1030㎜の壁がある。

でもなんか変だ。高すぎる。この違和感はなんだ。これじゃ蕎麦屋さんじゃないか。しかし、カウンターをこれ以上低くすると、客席と店側の境目がなくなってしまう。

その違和感の謎が解けたのは、この写真よりもカウンターができあがった後。しかも銀杏の大板の大きい部分をカットした後。

ネットで「カフェのカウンター」を検索したら、カウンターはほとんどフラット。厨房器具はカウンターの下に潜り込んでいる。以前、知り合いのデザイナーさんに描いていただいた図面でもカウンターはフラット。

ああ、なってことをしてしまったんだー。

工務店にカウンターを830㎜まで低くしてほしい、とお願いしたら、棟梁が早速カット。

工事をしてくれた大工さん、そしてカウンターさん、ごめんなさい。















できあがってきたカウンター版は厚さ8.5㎝の銀杏。さすがに重く迫力がある。

さらに大きな部分を切ってしまったことはやはり後悔が残る。








それでもセットしてみると、しっくりくる。

さすが匠の仕事。

無理を言って、お客様が座る側は支えの柱を付けないような工夫をしてもらった。

おかげでとても使いやすい。












カウンターの側面にはCD保管用の棚も作ってもらった。ぴったり納まる。

玄関と厨房の境にはステンドグラスを埋め込んでもらう予定。

みんな現場で思いついたこと。

それを、現実の姿にしてくれる。











大工さんだけでなく、電気屋さんもすごい。

柱に穴を空けて電線を通すのを見て、スピーカーケーブルを見えないようにできないでしょうか、と尋ねたら、壁に穴を空けて、壁の中に通線してくれた。

ケーブルが見えそうな場所は、黒いプロテクターで隠す。プロテクターは黒い柱と一体化している。

職人さんは他にも、建具屋さん、塗装屋さん、内装屋さんと専門家がいて、皆さん、きれいな仕事をされる。

それも現場で言ったことを、その場で実行する。

「持ちかえって検討します」

なんてことはあり得ない。

素晴らしい仕事師たちだ。

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