2014年3月8日土曜日

ウクライナの問題を日本に当てはめるとー

ウクライナの問題を日本に当てはめて考えてみました。

 クリミア半島は九州と同じぐらいの大きさ。仮に九州に住む日本人の大半が中国系出身者で、米国・第7艦隊における横須賀のような中国海軍の重要基地があると仮定します。九州の住民の多くは直接間接を問わず何らかの形で中国に関係した経済行動で生活しています。また中国は多くの日本債券を持っています。

 首都・東京で親中国の中央政府が米国との協調を唱えるデモ隊を弾圧。死者の出る事件となります。これに反発したデモ隊に同調する人が増え、中央政府に対する海外からの圧力も深まります。中央政府は現状維持が困難となり、結局、崩壊。結果として米国寄りの暫定政権が誕生します。

 中国は九州の重要基地と権益を守るため、国籍を明示しない軍隊を九州に派遣して九州を制圧します。表向きは「九州に住む中国系日本人の生命と財産を守るため」。

 中国系住民が大半を占める九州の地方議会は、九州の中国への併合を決議しました。このままでは中国との関係が危うくなり、自分たちの生活が脅かされると判断したからです。

 いまクリミア半島、ウクライナで起きていることは、こういうことではないでしょうか。

 つまり、ロシアを支持するウクライナ人もEUを支持するウクライナ人もそれぞれの生活を守るため、維持するため、その生活基盤、生活の拠り所に準じた判断をしています。

 だから、おそらく、EUとロシアがそれぞれの利益を守ることで合意できれば、ウクライナの人々も安寧が得られるのではないでしょうか。

 と考えたいところですが、ことはそう単純ではないでしょう。経済的格差や長い民族的反目も背景にあるに違いありません。もちろん国の将来を展望した大義を掲げる人も少なくないでしょう。

 大事なことは、武力に頼るのではなく、話し合いを続けることです。武力に頼れば、その場は片がつくかもしれませんが、新たな“恨み”が生じます。話し合いは面倒で時間がかかる作業ですが、それを行うことにより、お互いの理解が少しずつ深まる、少なくともきっかけにはなります。

 クリミア、ウクライナの秩序が平和裏に解決することを望んでやみません。

2 件のコメント:

  1. ☆カク&ぺこさんへ
    解りやすい例えでした・・・
    そもそも、一つの国に外国(大国)が入り込み、力で抑え込むこと自体を問題視しなければなりませんね・・まずはEUもロシアも、ウクライナから手を引くことでしょうね(現実的でないかもしれないけど)。
    多民族(多宗教)を一つにまとめて大国にし一つの民族が牛耳る国家は必ず歪みが生じ混乱が起きるのは当然だと思います。
    理想論にすぎませんが、昔のアフリカのように小さな部族がそれぞれに営みを持ち、小さな部族間の争い程度で均衡を保っていた頃の世界に戻る事が出来ないでしょうかね・・・
    とにかく、仰る通り戦争を避けることに全力を投じ、時間をかけて話し合いをしてほしいですね。

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    1. LYNX☆さん、仮に九州地方議会が中国への併合を決議したとしても、東京の中央政府、つまりは全国民の意思を無視することはいかがなものか、と。ですからロシアが他国であるウクライナに軍隊を派遣したことはやはり許されない。では中国のウイグル自治区やチベット自治区が分離独立を図ることは許されないのか。いろいろ悩んでしまいます。
      肝要なのは、やはり、力ではなく話し合いを継続することでしょう。面倒で、時間がかかる作業ですが。

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