晴れそうな気配。だが、東の空は雲がかかり、太陽が出たのか、夜明け前か、よく分からない。
オホーツク海から登る朝日を見れる折角の機会だったが、日の出の時刻も知らず、ぼんやりと夜が明けていた。
晴れてきた。
テントをたたみ、海側のベンチに移動。
稚内で買ったコーヒーを淹れる。お湯を注ぐとしっかり膨らむ。いい味だ。
こういうコーヒーを飲むと身が引き締まる。
今日はできるだけ知床寄りのキャンプ場を目指す。まずはサロマ湖。そして網走だ。
238号、オホーツクライン通りに曲がらず、サロマ湖への一本道を走る。
ひたすら真っすぐ。
そのどん詰まり。サロマ湖があった。潮が引き、船が船体をあらわにしている。
あまりきれいではない。
サロマ湖展望台というところを目指す。
この道でいいのかなー、という山道を登って行ったら、展望台の駐車場があった。
ここで子ギツネが2匹。キタキツネ、なんだろうたぶん。誰かが餌を与えたのか、人間から離れない。
見てると、バッタを捕まえたりしている。
ネコと一緒だ。
展望台へは歩いて登る。屋上に出ると、サロマ湖が一望できた。
広い。
下の国道の車から、T元幹事長の声が聞こえた。
ここが地元なんだ。
山を下り、道の駅で一服。網走へ向かう。
食事をして向かったのは、博物館網走監獄。網走番外地シリーズが大好きだった世代としては、どうしても見たいスポット。
なんと学割がきいた。
また、映画が見たくなる。帰ったら、借りよう。
その近所の北海道立北方民族博物館も見学。日本人より外人さんが多い。
中南米のコーヒーが北極を通って北欧に運ばれた、など、なかなか興味深い展示が多い。
知床はさすがに遠いので斜里町を目指す。
斜里町でキャンプ場を探すが、めぼしいのがない。
キャンプ場ガイドを見ながら検討した結果、知床、それも最奥といわれる羅臼のキャンプ場を目指すことにする。
キャンプ場に電話すると、6時まで受け付けする、という。
途中、ウトロで食材購入。ウトロから羅臼へは知床峠を越える山越え。
ウトロ側は晴れていたのに峠が近付くと濃い霧。山を下っても霧は晴れない。
6時前に着いた。
このキャンプ場は昨年、クマが出たため閉鎖された。
いたるところに「クマ注意」の看板。昨年の話も出ていた。夜中にゴミ捨て場付近に現れたらしい。
ちょっと緊張するが、奥の高台に陣取る。
テントを張り終えると、暗くなりかけていた。
近くの温泉、知床観光ホテルへ。
ここの温泉はすごかった。
なにがすごいって、その不気味さが。
フロントで金を払い廊下をずっと行った先がお風呂。
おじさんが1人、脱衣場で涼んでいた。
中に入ると、うす暗く、湯煙でほとんど見えない。
広い。奥行き20m、横幅40mぐらいはあるか。
その中に湯船は3つ。
なのに客は俺1人。夜だし、これは少しビビる。
それでも折角だからと、すべての湯船を堪能した。
外に出たら真っ暗。
キャンプ場では真っ暗な中、調理開始。
後ろのテントのおじさんはもうテントの中に入った。
静か。テントは、この静寂がいい。
知床にいるんだ。
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