沖縄でいただいた月桂樹、近所で買ったオリーブの木、そして沖縄ナンバーの車にも雪が積った。
子供もいないし、宗教的にも関係ないし、何かと気ぜわしい。クリスマスなんて他人事と思っていた。ところが昨日のイブでは、スーパーに買い物に行き、ついそれらしい惣菜を買ってしまった。
フライドチキン、ピザ、サラダ、ケーキ、そして南アフリカの赤ワインにロールケーキ。いつでも店頭に並んでいる食べ物、飲み物だが、クリスマスソングが流れる店内で物色し、サンタマークの包装で彩られると、クリスマスの必需品のように思えてくる。
食卓で惣菜をテーブルに広げると、やっぱりクリスマスっぽい。赤ワインをグラスについだら、80代の母親が「乾杯」とグラスを持ちあげた。思わず「何に乾杯するの?」。キリストの生誕祝い? 物件の契約祝い? ともかく乾杯。
一夜明けたクリスマスの日。当然ながらプレゼントの開封なんて行事はないし、「メリークリスマス」なんて挨拶もない。いつものようにご飯に味噌汁。
一つだけ違った。前の晩、食べ忘れたロールケーキを切って食べた。窓の外の雪を見ながら、その味を噛みしめた。